
「恋をする女性は美しい。」という言葉がある一方で、「恋をする女性は脆くなる。」という言葉があるのもまた事実。
相手が好きだからこそ、心配になったり、さみしくなったり、切なくなったり。そんな恋する女性の感情。つまり、恋をしているときの自分の感情を分析し
「私が欲しいものを作りました」
とさらりと言ってのけてしまうのが今回、取材をさせていただいた、株式会社メンヘラテクノロジーの代表取締役: 高桑蘭佳(ニックネーム:らんらん)さん。
技術者として、
経営者として、
ひとりの女性として。
さまざまな高桑さんの秘められた魅力とその可能性に着目した記事を、ぜひご一読ください。
一度聞いたら忘れられない社名と、等身大のまま生きる高桑さんが創り出すものは、自分のためという領域を超え、人のためになり多くの女性から支持を集めています。
これほどにもありのままに生き、「こうなったらいいな」のプロダクトを創り出してしまい、社会を動かす25歳の女性がいるのだと衝撃を受けました。
高桑蘭佳さんプロフィール
1994年生まれ。東京工業大学修士課程在学中。
2018年8月に株式会社メンヘラテクノロジーを設立。代表取締役に就任。
株式会社メンヘラテクノロジーとは?
さまざまな定義や解釈はありますが、「メンヘラ=愛情に飢えている人」と定義し、そのような人たちが「幸せに病める世界をつくる」ことを目標とし、サービスの開発に挑戦している会社です。
メンヘラの人々が、病んだり、苦しくなったり、悲しくなったりしても、自分や周りの人を傷つけることなく、うまく乗り越えていけるようになることを目指しています。
愛情を伝えるに+α!恋愛とテクノロジーが融合した新時代アプリ
愛情を伝えるには、言葉で伝えること。行動で表現すること。色々な手段がありますよね。
高桑さんが着目したのは「歩く」こと。ユーモア性も兼ね備えながら愛情を伝える新しい表現方法です…
「引きこもっているより100倍健康になれそう!」とユーザーさんからの感想があったのだとか。
恋愛とテクノロジーが融合した新時代アプリ。ぜひご注目を。


パートナーのことが好きすぎて、「愛してる」の言葉だけでは愛情を伝えきれていないと感じる人へ向けてリリースしました。
①アプリに歩ける距離を設定し、起動した状態で歩く
②歩いていくとハートが集まるけれど、ハートを奪いにくるモンスターも現われる。そこで戦ってハートを守る。(※ハートを集めないとメッセージが送れない)
③歩き切ると、好きな人に「アナタを想って〇〇メートル歩きました」とメッセージを伝えられる。

それ以外でも表現できる方法は何かないかな?と考えていて…
そうしたらあるときふと思いつきました。
もとは自分が欲しいと思っていたものなので作ってみたんですよね。

それにアイディアがとても面白い!
このアプリは、高桑さんご自身も使用されたそうですが、使ってみていかがでしたか?

すると麻雀をしているときにはいつも帰ってきてくれなかった彼氏が、すぐに帰ってきてくれました!
すごく嬉しかったです!

実際に歩いてみた動画はこちら▽


マンガやアニメのキャラクターを対象にしたり、地下アイドルや芸能人を恋人にしたりしている人たちもいることがわかりました。


ゆくゆくは、このアプリでYouTuberの方や芸能人の方々ともコラボできたらなと思っています。

歩く人が増えそう(笑)
他にアプリをリリースしてみて、分かったことは何かありますか?



私は病んでしまうことや、メンヘラをなくしたいとは思っていません。悪いことではないと思っているので。
けれど、病んでしまうと人はつい引きこもりがちです。引きこもってしまうとモヤモヤして精神的にも肉体的にもよくない。
そんなときに、このアプリを起動して歩けば、気分も晴れるのではないかと思っています。


引きこもりは身体によくないですが、わかっていても外に出る気がなくなってしまうこともあります。けれど、そのときにゲーム感覚で楽しみながら、身体を動かして、病んでいる気持ちを紛らわしてほしいと思っています。

運動している方が健康的でキレイになれそうですし(笑)
「さみしさ」溢れるネット社会への処方箋。多くの女性の救世主になりうる理由
「今、この瞬間に誰かに話を聞いてほしい! 明日ではなく今がいい!」
「この不安やさみしさを人に話したい。けど友達だとなんだか気まずい。どうしよう…」
「愚痴を聞いてほしくてたまらないけれど、このくらいなら友達の時間をもらうのもなんだか申し訳ない。でも誰かに話したい!」
恋する女性は、色々な喜怒哀楽の中を生きています。特に人にどうしようもなく話したい瞬間がたくさんあります。そんなときの救世主はいるようでいません。
友達が大事だからこそ「こんなことで」と思うこともあれば、女性としての自分のプライドもあるでしょう。そんな女性のかゆいところに手が届くサービス「メンヘラせんぱい」が誕生。令和を生きる女性のお供に、こんなチャットはいかが?
メンヘラせんぱいがリリースされる前のプロトタイプ「寂しいときだけ30分324円(税込)で構ってくれる都合のいい女友達サービス」の誕生秘話から掘り下げて伺いました。※記載の情報は「寂しいときだけ30分324円(税込)で構ってくれる都合のいい女友達サービス」の時の情報です。「メンヘラせんぱい」の情報とは一部異なります。



無料でモニターを募集されていましたよね?

4月1日から4月9日の期間、無料体験モニターとして100名以上の方にご利用いただきました。
先述した『愛してるの言葉じゃ足りないくらいに君が好きなので歩く』は、いきなりプレスリリースなどで拡散をしましたが、こちらは検証を少しずつ重ねながら実施しています。


カップルに限らず、構ってくれる相手や話相手を求めている女性が多くいることが分かったため、ターゲット層の拡大として開発しました。


「一人の時間が苦手…」「今、誰かに話を聞いてほしくてたまらない」というときに構ってくれる相手になることができて、安心感の提供に繋がっていると実感しています。



想いというより私の好みです…!笑

話を聞いて欲しいユーザーさんは、高桑さんと同じ20代前半の女性が多いのでしょうか?

未成年は親の承諾がないと使えないので、高校生以下の利用者は現在のところいません。

ユーザーさんからの反応はいかがですか?

10段階評価で評価をしてもらったのですが、6点未満がほとんどなく、満点や9点などの高得点をつけてくれる方も多くいらっしゃいました。
■ユーザーの評判一例
資料提供:株式会社メンヘラテクノロジー

逆に改善点はありましたか?

このサービスで面白かったのは、大満足ではなく「まぁよかったかな」くらいの人が、「私よりも友人で薦めたい人がいます!」「薦めたい友人の顔が浮かびました」などの声も多くあったことです。

口コミで広がりそう。

客観的にこのサービスを必要としている人がいることも分かって嬉しかったですね。






「今、話を聞いてほしいけれど、友達も忙しいかな?」と気にする必要がありません。感想では「すぐに既読がついて返信が来るから嬉しい」という声も多くありました。
友人同士だとすぐに返信できないこともあると思いますが、このサービスは時間を決めて、その間は返信がすぐに、しかも確実に届くことを評価していただいています。
LINEなので家でゴロゴロしながらや、カフェでも使用できます。周囲を気にせず自分のペースで利用できることもポイントですね。

2つ目はどのような?

ドロドロした恋愛の話は友人に話しにくいこともありますよね。そういうものこそ、誰かに聞いてほしいけれど、「偏見を持たれるのでは?」とか「ダメな女って思われたくない」とか…いろんな感情があるのが女性です。
だからこそ日常の友人関係に支障がない人に話すことによって、プライドも恐怖心もなく、本音をさらけ出すことができます。


私も話を聞く都合のいい女友達側をやってみたのですが、「言ってほしいこと」の属性が似ている傾向があることが見えてきました。


いまのところ、AIによる自動返信の導入は考えていませんが、事前に欲しい反応をAIにプログラミングさせておき、相談の受け手側の支援には使用できればと思っています。

最後の3つ目を聞かせてください。

電話も含めた占い師とマンツーマンの占いの市場では、30分3,000円くらいが相場です。占い師の方々は専門的な知識や経験があっての価格なので、「価格が高い」とは思っていないのですが、ちょっと気になっていることがあります。


つまり、占いをする女性は「専門的な知識で占ってほしい人」だけではなく、「話を聞いてほしいだけの人」がいるのです。


都合のいい女友達サービスは、現在のところ占い師さんのような専門の方はいませんが、話を聞くことが上手な人、相手に寄り添える人はたくさんいます。
利用者にとって経済的な負担が少なく、話を聞いてほしいときに寄り添ってくれる。先述したAIも選べたら、人件費のコストがもっと抑えられます。結果としてアプリを安価に提供でき、気軽に自分の悩みを解決したり、ニーズを満たせたりすると考えています。
余裕ができた分、生活が楽になったり、美容に使ったり、デート代にプラスしたり、他のことにもお金が使えるようになれることが理想ですね。

社会のニーズにマッチしているところや、話を聞いてほしい女性のコスト面がユーザー目線で作られているところに喜ばれる方も非常に多そうです。

6分以内に返信をする「かめコース」30分300円(税込)と3分以内に返信をする「うさぎコース」は0分500円(税込)です。


私もやってみましたが、友達とLINEをしているような感覚で、悩みだけではなく、彼氏のノロケ話をたくさんしている方もいましたよ。
悩みを聞いて
「つらいことに共感をしてくれて嬉しかった!」
「話を聞いてくれてありがとうございます。」
などの声には、お金だけではない達成感があり、こちらも嬉しかったです。

しかも、聞いてほしい側の人たちも経済的な面も負担が少なく、何度も使いやすいサービスですね!
こちらのサービスを利用できるのは女性のみですか?

けれど利用以外にも、このサービスに対する男性からの評価も高いですよ(笑)


まだ開発できていませんが、女性が言いたいことを要約して男性の方に届くサービスも需要がありそうだなと思っています。
例えば不安だから「好き」と言ってほしいだけなのに、上手く伝えられず探りばかりを入れたり、ネガティブな発言を重ねて喧嘩になったりしてしまう…なんていうこともいろんな女性が経験しています。そういう状況の助けになるものもいいな、と。
私の彼氏はネタで
「300円あげるから、あのサービス(『寂しいときだけ30分324円(税込)で構ってくれる都合のいい女友達サービス』)使ってきなよ!」
と言います(笑)

「寂しいときだけ30分324円(税込)で構ってくれる都合のいい女友達サービス」のプレリリースから得られた情報を元にブラッシュアップさせたのが「メンヘラせんぱい」です。
生活の中心は彼氏!だからこそ恋する女性の気持ちやニーズが的確にわかる

ここからは高桑さん自身についてお伺いしたいと思います。
さまざまなインターン活動もされていたそうですが、もともと起業したいというお気持ちがあったのでしょうか?

インターンも今の彼氏が「こういうのもあるよ」と教えてくれただけです。ここで初めて、アルバイトではなく学生が社会で働くことを知りました。
私は決して意識高い系ではありませんが、昨年の6月に(株)ガイアックスさんが行っていた事業開発プログラムに就活の一貫として参加したんですね。
するとそこで提出した事業のアイディアが審査に合格しました。
(株)ガイアックスさんの出資で事業ができるチャンスをつかんだのですが、起業に興味はなく、就活のためだったので「やりません。」とお断りました。

なぜ考えが変わったのでしょうか?

「事業開発プログラムで受かったよ!けどやらないことにした。そういえば、いつ社外取締役にしてくれるの?」と。
すると「実績がないからしないよ。会社のみんなだって納得しないでしょ。」と言われてしまい、悔しいながらも納得をしました。
そこで、やっぱり会社をやろうと思いました。

(株)ガイアックスさんの出資でよかったことはどのような点でしょうか?

タイミングにもよりますが、大まかに言うと「彼氏:サービス開発:研究=5:4:1」の割合で過ごしています。
今後、研究の論文提出があるので、今は研究の割合がもう少し高いのですが、こうして学生業もしながら事業ができるのは、ガイアックスさんの力が大きいです。


病んだときにアイディアが出てくるのは事実です。
「なんで今、悲しいのかな」
「なんで今、苦しいのかな」
そうやって考えてつくっています。

次に考えているアイディアを差し支えない範囲でお教えいただけますか?

1つ送ると10個のスタンプが一気に相手に送信されます。
ここに「好き」「構って」などのスタンプがあるのですが…


相手のスマートフォンが使えないのがいいところですね!


けれど正確に言うと、彼氏のスマートフォンはあまり変わりません。
私が連打をしていて「これは面倒だな」と思ったので、自分の工数を減らすために開発しました。


TwitterなどSNSでは、会社のことを「めっちゃふざけていると思ったけど、実はマジメというところが好き!」というギャップ萌えの声も多くいただいています!

はじめは社名やサービス名のインパクトで、ユーモア性に着目をしていましたが、高桑さんのサービスで救われる人はすごく多いのではないかな、と。

彼氏や家族、友達に依存をしてしまったことがある人や、依存している人です。
20代女性の3%は浮気をしてしまったことがあり、その理由の多くがさみしさを埋めるためだったんです。
その罪悪感や嫌悪感などを抱いてしまっているので、力になれたら嬉しいですね。
『愛してるの言葉じゃ足りないくらいに君が好きなので歩く』は、すごく好きな人がいる方々に使っていただけたらと!


例えば、彼氏との喧嘩を防止してくれるAIとか。
LINEなどのテキストメッセージだと感情が正しく伝わらず、誤解を生んでしまいかねません。
そこで、伝えたい意図を汲み取りながらも相手が嫌な気持ちになったり怒ったりしないようにテキストを言い換えてくれるものを模索しています。

ぜひ頑張ってください。
本日は貴重なお話しをありがとうございました!
〈編集後記〉
技術者であり、経営者であり、ひとりの恋する女性である高桑さんは、まさにありのままの自分であり、その欲望をカタチにしてしまうお方でした。
ユーザーさんにも「ふざけているかと思ったのにマジメで好き」と言われたり、一方では貪欲な野望を持っているように見えて、いい感じで力を抜いていたり。
すごくバランス感覚がよく、自分の弱さをさらけ出している姿や、それを原動力にして前進している姿に感銘を受けました。
高桑さんという女性がビジネス界に入り、技術者としてのスキルを活かしながらサービスを開発することによって、どれほど多くの女性の気持ちが楽になるかと考えると、その力は計り知れません。
今、ひとりで苦しんでいる女性がいたら、ぜひ高桑さんという存在も、高桑さんのつくり出したサービスも知ってほしい。
そう心から思わせてくれる女性でした。これからのご活躍を心より応援しています。

上村菜穂
14歳でメルマガ20,000人・歴代最年少記録 /女性のリアル集客は900名以上 ・講演実績(東京大学、楽天、CA、マイナビ等)は延べ1,500名 /執筆記事は1,000記事以上/インタビュアー・講師・PR案件も受付中
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