閉じる

カテゴリから記事を探す
SNSでフォローする

一人で海外の聖地巡礼するための技術

サンタンジェロ城と橋

海外一人旅をしてみたいが、漠然とした不安を感じて挑戦できない。
そんな人のための記事。


一人で行く海外聖地巡礼

この骨しゃぶり(honeshabri)には『本しゃぶり』というブログがある。

基本的に読んだ本や見たアニメをネタに書いており、いかにもインドア派オタクのオーラを漂わせている。しかし、常に引きこもっているわけではない。年に一度くらいの頻度で、海外へ旅立っているのだ。

俺は2018年11月に『ジョジョの奇妙な冒険』の聖地巡礼としてイタリアへ行った。作中に登場した場所を求めて、イタリアを縦横無尽に駆け回ったのだ。

ネアポリスの風景ジョジョのイタリア聖地巡礼 黄金の風邪 – 本しゃぶり
こういった聖地巡礼の場合、俺はツアーを使わない事が多い。ツアーは自由度が低いからだ。今回は、可能な限り作中と同じ日程・順路のイタリア旅行を計画すると、全てを自分で手配するしかなかった。

さて、このような聖地巡礼を公開すると「自分も行ってみたいが能力的に無理」というようなコメントを見かける。「イタリア語ができないから」など。自分で飛行機や宿を手配すると言うと、驚かれることも多い。どうやらツアー以外の海外経験が無い人からすると、俺にはすごい能力があるように見えるらしいのだ。

しかし実際はそんなに難しいことではない。俺が今回使ったイタリア語は「ボン・ジョルノ」と「グラッツェ」だけだ。スペルは覚えていない。英語もTOEICで300点取れるかどうかレベル。それでも一人で行くことはできる。それは『技術』が発達したからだ。

足りない能力は技術で補え。インターネットとスマホによって海外旅行の難易度は年々低下してきている。俺が実際に使っている技術を解説していこう。この記事を読めば海外へ行けるような気がしてくるはずだ。

飛行機の手配

まず驚かれることの筆頭である飛行機の手配だが、俺は『トラベルコ』を使っている。

【トラベルコ】旅行比較サイト|格安航空券・ホテル・ツアー

日程と目的地を入力すれば、様々な予約サイトから航空券を探し出してくれる。もちろん料金や直行便などで絞り込むことも可能だ。一覧が出たら、自分にとって都合のいい料金・時間・ルートの便を予約すれば良い。例えば2019/3/28に東京からナポリへ行き、2019/4/6にローマから戻るという日程で検索したらこうなる。

トラベルコの例2019/01/14の結果
試しに触ってみれば分かるが、航空券を手に入れるまで日本語しか使わない。直行便が無くても勝手に乗り継ぎを提示してくれるのだから、スタートとゴールだけ知っていれば良い。ルートを決める段階で言えば、電車の乗り継ぎと難易度はそう変わらないと言えるだろう。

宿の手配

もう一つ難易度が高いと思われがちな宿の手配。こちらも『トラベルコ』で検索できるが、宿の手配に関しては、予約サイトの一つである『Booking.com』を使っている。こっちの方がホテルを探しやすい。

国内・海外ホテルの予約はBooking.com

これも使い方は同じで、行き先と日程と人数を入力して検索。必要に応じて料金や設備・口コミで絞り込みをかける。後は絞り込み結果から好きな宿を予約すれば良い。例えば2019/4/1にヴェネツィアで5つ星ホテルを検索したらこうなる。

ヴェネツィアで5つ星ホテルを検索した例2019/01/14の結果
これもまた予約まで全て日本語で行える。英語の出番は宿に依頼や質問をする時ぐらいだが、それはGoogle翻訳で十分だ。

似たような海外ホテル予約サイトは『Expedia』や『Hotels.com』など、他にもいろいろある。いくつか見て、自分にとって使いやすいサービスを選べば良い。俺が『Booking.com』を使っている理由は以下である。

    • ホテル掲載件数が多い
    • 個人経営のB&B※も載っている
    • 口コミ・レビューが多い
    • 最低価格保証

※朝食がセットの安価で小規模な宿泊施設

ざっくりこんな感じだが、一番の理由は今のところ使っていて特に不満やトラブルが無いため、惰性で使い続けているという感じだ。一つ付け加えておくと『Booking.com』にはアプリもあるので、ここで予約したのならば入れておきたい。

旅行予約のブッキングドットコム

旅行予約のブッキングドットコム
開発元:Booking.com
無料
posted withアプリーチ

想像と検索

ここまで俺がやっている飛行機と宿の手配方法について具体的に説明してきた。しかし、これだけ分かっても海外へ行くのは難しいと思う。海外旅行における問題は他にもあるからだ。なので本質的なことについて書いておく。それは「想像」と「検索」である。

実際に俺がやったことを例に説明しよう。先のイタリア旅行で、俺はナポリからヴェネツィアへ電車で行きたいと考えた。

ETR400俺が乗ったETR400
イタリアに行くのはこれが初めてなので、当然ながら電車の乗り方は知らない。そこでまず疑問を書き出した。

  • 電車はどのように乗ればいいか
  • 所要時間はどれくらいか
  • 料金はいくらか

とりあえず「イタリア 電車 乗り方」で検索して、解説記事を何本か読む。すると「イタリアの電車で長距離移動を行うならば、早いうちにネットで購入したほうがいい」と書いてある。次に「イタリア 電車 ネット 購入 方法」などで検索する。見つけた解説記事を読みながら公式サイトで切符を購入した。この過程で所要時間と料金もわかった。

ナポリからヴェネツィアへの切符俺が購入したeチケット
これで乗れるはずだが、まだ漠然とした不安を感じる。そこで実際に電車に乗るシーンを想像し、不明点とその対応を挙げていく。

  • どのホームから出発するのか ➡ 電光掲示板に書いてあるらしい
  • 乗り込む車両はどのあたりか ➡ 事前には分からなかったので早めに行く
  • 乗る電車を間違わないか ➡ 駅員にeチケットを見せて確認すればいい
  • 検札をスムーズに行いたい ➡ eチケットを印刷しておく
  • eチケットを無くしたらどうする ➡ オフラインのスマホでも見られるようにしておく
  • いつ降りるか分かるか ➡ 終点だから心配ないが、GPSで現在位置を確認すれば安心

ここでポイントなのは、できるだけ具体的に状況を想像することである。そして想像の中で困ったことが起きたら、どうすればいいか検索して調べる。行き先が観光地ならば大抵のことは出てくるし、その問題を解決してくれるサービスが既にあることも多い。仮に明確な答えが無かったとしても、それに備えることはできる。

うれしいことに現在は、スマホのおかげで現地に行ってからでも調べることができる。もちろん日本にいる内に可能な限り調べておいた方がいいのは言うまでもないが、行った先でもできるという安心感は強い。そのためには現地でネット回線を確保しなくてはいけないが…… その方法は自分で調べればいいだろう。

終わりに

人は「未知のもの」を恐れる生き物だ。海外一人旅を恐れる理由が「治安の悪さ」といった具体的なものではなく、「漠然とした不安」だとしたら、それが「未知」だからである。ならば解決するのは簡単だ。「未知」を「既知」にしてしまえば良い。そのための道具は手元にあるのだから。

後は「覚悟」さえあれば進むべき道は切り開かれる。『技術』がそれを可能にした。

サンタンジェロ城と橋

骨しゃぶり

週末ブロガー。本と何かを結びつけるようなブログを書いている。くっつくのは深夜アニメが多い。

関連記事