
2015年からスタートした光コラボレーションですが、デメリットが多いとよく聞かれます。
各事業者がさまざまなキャンペーンや割引を提供しており、魅力的な存在ではありますが、必ずしもメリットばかりではなく、契約にあたって注意したいデメリットもあるようです。
本記事では、主に光コラボレーションのデメリットを解説します。
光コラボを契約される前にぜひご一読ください。
ちなみに、光コラボレーションのメリットに触れている記事もありますので、こちらもあわせてご参考にしてくださいね。
(目次)この記事でわかること
光コラボレーションのデメリット
光コラボレーションとは、NTT東日本・西日本が提供している「フレッツ光」のインターネットを別の事業者が利用して、独自のキャンペーンやサービスを提供する仕組みです。
「光コラボ」と略して呼称されることも多くなっています。
「NTT→お客様」の販売ルートが、「NTT→事業者→お客様」となり、事業者が独自の方法で回線を販売します。
利用料金が安くなることがメリットとしてあげられることの多い光コラボには、どういったデメリットがあるのでしょうか、詳しく見ていきましょう。
光コラボ回線自体のデメリット
まずは、光コラボの回線自体に潜むデメリットを紹介していきます。
回線のパフォーマンスや契約に関する注意点があります。
工事費が必要になる場合がある
フレッツ光から光コラボへの転用の際、基本的に工事費は発生しません。
しかし、マンションによく使われているVDSL(電話回線を利用)の場合は、光ファイバーケーブルを宅内に引き込む工事が必要となります。
工事を行った場合は当然ながら、工事費用が発生します。
また、Bフレッツ(最大100Mbpsの光ファイバー回線サービス)から光コラボへ転用する際も、変更扱いとして負担金が発生するケースがあります。
光コラボから乗り換えると電話番号が変わる可能性が高い
光コラボでから別回線に乗り換える場合は、電話番号を引継げず変更となる可能性が高くなります。
光コラボ契約時に新規に取得した電話番号の場合は、光コラボからの乗り換えで確実に番号が変わってしまいます。
しかし、光コラボで利用している電話番号がNTTのアナログ回線(固定回線)で取得した電話番号の場合のみ、電話加入権を得ていれば乗り換え時に電話番号が引き継げます。
電話加入権不要のライトプランの場合は、一旦NTTに番号を戻し(アナログ戻し)、改めて電話番号を引き継ぐ必要がありますので手間がかかります。
問い合わせ窓口が繋がりにくいことがある
光コラボ事業者の問い合わせ窓口は、急激なユーザー増加に間に合っていないなどの原因により、電話がつながりにくい場合があります。
光コラボは、光回線関連とプロバイダ関連の両方の問い合わせ電話に対応していることも多く、繋がりにくい原因となっている可能性もあります。
フレッツ光から光コラボレーションに転用する場合のデメリット
転用とは、既存のフレッツ光回線を光コラボで利用することをいいます。
原則として工事がいらず、最小限の負担で光コラボに乗り換えができるものです。
しかし、フレッツ光からの転用にあたってもデメリットがいくつかあります。
回線速度が下がる可能性がある
光コラボの売りの1つが「フレッツ光と同等の通信品質」です。
しかし、光コラボに変更して回線速度が下がったというケースが少なからずあるのも事実です。
例えば、契約した光コラボ回線の利用者が周辺に多かった場合は、通信が集中すれば回線速度が遅くなる可能性があります。
契約後にまわりで急激にユーザーが増加した場合も同様に速度が遅くなるかもしれません。
重いデータ通信はユーザーが集中しやすい夜を避けるなど利用時間の見直しや、IPv6を用いた通信の利用によって混雑を対策ができる可能性がありますので、ぜひ試してみてください。
転用後にフレッツ光に戻すのは新規契約扱いになる
フレッツ光から光コラボの転用はスムーズに行えるように仕組みが整っています。
しかし、転用後の光コラボを解約した場合、フレッツ光に戻ることができる仕組みはありません。
以前にフレッツ光を契約していたとしても、光コラボ解約後はフレッツ光を新規契約することになります。
そのため、契約更新月でない場合は光コラボ側で違約金、フレッツ光側では新規契約時の初期費用がそれぞれ発生してしまいますので注意しましょう。
今まで貯めてきたフレッツ光メンバーズポイントが消滅する
フレッツ光から光コラボへの転用時は、さまざまな商品に交換できるフレッツ光メンバーズポイントを引き継ぐことはできず、消滅してしまいます。
転用で消滅してしまう前に、できるだけポイントを使い切ってしまう必要があります。
ケースによっては違約金がかかる場合がある
光コラボ事業者によってさまざまですが、更新月以外で解約すると違約金がかかる場合があります。
戸建てタイプ | マンションタイプ | 備考 | |
---|---|---|---|
ドコモ光 | 13,000円 | 8,000円 | 解約月の日割り計算なし。 |
SoftBank光 | 9,500円 | 9,500円 | 解約月の日割り計算あり。 |
ぷらら光 | 9,000円 | 9,000円 | ひかりTV2ねん割適用時のみ。 解約月の日割り計算あり。 |
BIGLOBE光 | 9,500円 | 9,500円 | 解約月の日割り計算なし。 |
So-net光 | 7,500円 | 7,500円 | 長割適用時。 |
OCN光 | 11,000円 | 11,000円 | 解約月の日割り計算なし。 |
※価格はすべて税抜
光コラボレーションの勧誘電話や営業訪問に注意
光コラボは勧誘電話や営業訪問が多く報告されています。
これらの勧誘電話や営業訪問は、光コラボ事業者ではなく、その特約店や販売代理店が行っています。
契約を多くとれば光コラボ事業者からマージンがもらえ、さらにオプションを多くつければマージンが増える仕組みがあるからです。
なかには悪質なものも存在し、総務省からも注意喚起が行われたほどです。
デメリットを認識しないまま口達者な営業マンに乗せられて契約してしまい、後悔するケースが後を絶ちません。
例えば、「今より料金をさげることができます」「今ならキャッシュバックがもらえます」「工事費用は発生しません」などの言い回しが多いようです。
これらは決して嘘ではないのですが、キャッシュバックをもらうにはオプションが必要なことの説明はなく、結局必要のないオプションをつけて契約してしまう等の被害が発生しています。
光コラボレーションのデメリットは問題にならないものがほとんど
これまで光コラボのデメリットを紹介してきましたが、これらの多くは光コラボ固有のデメリットではなく、他社回線の事業者でも共通のものです。
回線が混みあっていることによる速度の低下は自分である程度の対策ができますし、電話番号の引継ぎに関しても手間はかかるものの、手順を踏めば問題なく行うことができます。
また悪質な勧誘電話については、光コラボ回線そのものが悪いわけではありません
光コラボのデメリットは多いように思えますが、実はさほど問題にならないものがほとんどないといえるでしょう。
スマホユーザーは特に光コラボレーションを契約する価値がある
事業者ごとに割引やキャッシュバックなどのキャンペーンが豊富に用意されているのが、光コラボの大きなメリットです。
なかでも、スマホの月額料金を割り引く制度のある光コラボ事業者と契約して費用を抑えると、料金面でより大きな恩恵を享受ができます。
ドコモ光
・ドコモユーザーにオススメ
・最大20,000円キャッシュバック
・dポイントプレゼントキャンペーン
SoftBank光
・家族にSoftBankユーザーがいれば家族分も割引される
・SoftBankユーザーにオススメ
・工事費と同額の24,000円分の特典
・最大34,000円キャッシュバック
So-net光
・家族にauユーザーがいれば家族分も割引される
・最大10,000円キャッシュバック
まとめ
光コラボに関してはデメリットに焦点があてられがちですが、それらは必ずしも光コラボだけのデメリットではなく、他社回線の事業者でも共通の内容であることが多いのです。
一方、光コラボ事業者にはスマホの月額料金を割り引いてお得に契約できる窓口が多く、スマホユーザーにとって光コラボの契約はむしろメリットの方が上回るといえるでしょう。
なお、光コラボから乗り換え時に電話番号が変わってしまうかどうかは契約前に確認しておくことをオススメします。
利用中のスマホやお住まいの地域など、ご自身の状況にあった光コラボを選択されてみてはいかがでしょうか。